公務員の給与は民間企業の支給状況から計算されていますが、一般人から
果たしてどっちが正しいのか。
本記事では、公務員の給与が高いのか安いのか、元県職員の視点で総合的に判断していきます。
【結論】30代後半までは安月給!それ以降は高給取り!
若手職員が安月給なのは間違いないです。
特に20代のうちは、節約しないと貯金もできないくらい日々の生活でやっとです。
時間外手当がないとやっていけない人もいるので、喜んで残業する人もいるくらい。
それなのに、業務量は徐々に増えてきますし責任感も与えられるため、仕事内
しかし、この若手時代の薄給に耐えれば明るい未来が待っています。
公務員の給与は、30代半ばから40代半ばにかけて毎年1万円ペースで基本給が上がるため、この世代の公務員の年収は600万円を超えてきます。
とはいえ、30代前半の職員と業務の質は大して変わりません。中には、20代よりも業務量が少ない職員もいます。
また、行政職だと専門スキルが必要ないので、引継書があれば誰でもできる仕事が多いです。
このため、30代後半にもなると業務の質以上の給与を貰っている公務員が多いのが正直なところ。
世の中を見渡すと年収600万円を超えるためには、それなりのスキルや責任が必要になりますが、公務員は歳を重ねるだけで達成できちゃうんですよね。
これは高給取りと批判されてもしょうがない。
6年間公務員として働いて40代以上の職員の働きっぷりを見てきた僕がこのように感じているのだから、多くの公務員は業務に見合わない給与を貰っていると言えます。
もちろん質の高い仕事をして給与以上に貢献している公務員もいますが、そんな人は一握りです。
年齢だけで年収600万円を貰えるなんて、こんな美味しい仕事なかなかないですよ。
特に田舎になればなるほど、40代で年収600万円を超える人なんて滅多にいません。
都心では40代で年収600万円越えは珍しくないですが、地方だと勝ち組と言われるレベルです。
能力は同じでも、中小企業では年収400万円、公務員なら年収600万円なのが現実。
地方ではより高給取りの度合いが強いと言えるでしょう。
20代と40代の給与差が大きすぎる問題
僕は公務員時代に何度も「何で仕事しない人達がこんなに給料高くて、一番働いている自分が安月給なのだろうか?」と不満が爆発していました。
民間企業で働いていた頃には一切感じなかったのですが、公務員になってからは上司と部下の業務量が逆転するのも珍しくありません。
こんな状況の中、若手職員は腐らずによく頑張っていると思います。
「俺も若いうちは働いたよ」と老害達から容赦ない業務を押し付けられている人もいるでしょう。
いくら優秀でも20代のうちは残業しても年収450万円を超えるくらい。
一方、部下が作成した文書を細かくチェックするだけで年収600万円のオジサン。
若いという理由だけで、安月給でコキ使われる意味がわかりませんよね。
仕事の質以上に、公務員は20代と40代以上で給与格差がありすぎです。
年齢で評価しないで、仕事の成果や能力をもっと給与に反映させるべき。
20代でも40代より優秀な人がたくさんいます。知識も行動力もオジサン達よりずっとあるのに、年齢の壁が彼らの才能を潰しているのです。
仕事をしない公務員に甘すぎる現状
公務員の出世に関しては能力主義です。仕事で評価されれば、40代から出世する人とそうでない人で差が出ます。
出世すると基本給やボーナスがアップするので、若いうちから頑張った人は年老いてようやく報われるのです。
給与に反映されるのが遅いですが、頑張ったことが形になるのはいいことです。
問題なのは、仕事をしない人でも年齢とともに基本給が上がり続
これを見過ごしてはいけない。
公務員の給与制度は、たとえ手を抜いたりサボっても、重大なミスに繋がらない限りは減給などありません。
よっぽど勤務態度が悪くなければ、どんな人でも老けるだけで年収が上がるのです。
つまり、無能な公務員に甘すぎるのです。
民間企業なら出世できなければ、給与が止まるどころか下がることも普通にあります。
しかし、公務員は無能でも課長補佐くらいまで出世しますし、大きく給与が下がることはありません。
リストラもなく給与も黙っていれば上がる。
このような危機感のな
やっぱり楽してお金を貰いたい人のほうが圧倒的に多いですから。
これからの日本では、人口減少に伴い、地方を中心に税収減が加速します。
このような状況で、いつまで公務員の人件費を支えられるでしょうか。
時代遅れの給与形態に甘えていられるのも今のうちかもしれません。
まとめ
- 30代前半までは仕事に見合わない安月給
- 30代後半からは仕事に見合わない高給取り
- 公務員の給与制度はやる気のない人のオアシスになっている
公務員が安月給か高給取りか、元公務員の目線で解説してきました。
年功序列で給与を決めるのは安定こそしますが、職員一人一人の能力を無視した制度であることは否めません。
公務員といえども、能力のある人に仕事とお金も集めて、やる気のない人には仕事を減らす代わりに最低限の給与しか与えない、といった民間感覚が必要です。
実際に公務員の中でも、働かない奴と自分が同じ給与なのが不満だって人は結構います。
本庁でバリバリ働いている人ほど、出先機関でストレスなくのんびりしている人との差がないことに苛立ちを覚えていますからね。
とはいえ、いますぐ公務員の給与制度がガラリと変わることはないので、これからも公務員の年功序列は続くでしょう。
このため、今の若手職員は、給与に関する不満があっても我慢するしかありません。
ベテラン職員は・・・高給取りと言われないようにもっと働きましょう!
▼地方公務員の具体的なお金事情は以下の記事でまとめています。