公務員の実情

高卒と大卒の公務員は給料面の差はあまりないけど出世には影響する

行政職の公務員は圧倒的に大卒が多いのですが、よくよく聞いてみたら高卒で公務員になった人もちょくちょく見かけます。

年齢を重ねるにつれ高卒とか大卒とか見た目でわからなくなるんで、よっぽど洞察力に優れていなければ学歴を見抜くことなんてできません。つまり、学歴コンプレックスを感じる場面ってほとんどないです。

ですが、高卒と大卒では待遇面に差が出そうなイメージがありますよね。日本の年功序列の社会では大卒有利な気がしますが、果たして実際のところはどうなのでしょうか。

この記事では、大卒と高卒の待遇や出世について県職員の現場で見てきたリアルな情報を提供します。

大卒と高卒で基本給の差はほとんどない

何となく大卒の方が給料が高いイメージがありますが、基本給に関してはほとんど差はありません。高卒の方が昇給スピードが遅いということはないです。

大卒初任給 183,000円
高卒初任給 150,000円

僕の自治体では、大卒と高卒の初任給の差は約3万円程度あります。

高卒の人だと19歳の時はめちゃくちゃ安月給ですが、大卒組が入ってくる23歳にもなれば差は埋まっているので安心してください。そこからは同じようなペースで昇給していきます。

このため、年収面から考えると高卒で公務員になるのも悪くない選択肢だと個人的には思います。以前、一緒の職場だった40代の高卒上司でも年収800万円を超えていましたから。もちろん残業代込みですよ。

高卒の採用試験の難易度はわかりませんが、県内の優秀な層は大学に進学するのでライバルが少ない傾向にあります。

どうしても公務員になりたいけど学力に自信がなさすぎる人は、大学に行かずに高卒公務員を目指すのもアリでしょう。

大卒だと偏差値60クラスの奴らがゴロゴロいるので、生半可な努力では受からないですからね。僕は働きながら勉強しましたが、毎日3時間を半年続けて合格できたって感じです。

【経験談】民間企業で働く社会人でも半年あれば独学で地方公務員試験は合格できる民間企業で働きながら公務員を目指す人は年々増えています。20代後半から公務員デビューする方も珍しくはないですよ。 僕自身も民間企業...

高卒と大卒の違いは出世スピードにある

基本給に差がないとはいえ、高卒と大卒では40代からの出世スピードが違ってきます。同じ評価なら高卒よりも大卒を優遇するのが公務員の世界だと思ってください。

高卒で公務員になった方には酷な話かもしれませんが、僕の自治体では部長クラスになると高卒はいません。本庁の課長級もたいてい大卒なので、高卒公務員が出世をするのはかなり難しいと言えます。

 

管理職になれば月5万円程度の管理職手当が支給されるため、ここで大卒と高卒の年収に少し差が出るところではあります。

まぁ、管理職になれば時間外手当が支給されなくなるので、残業している高卒公務員の方が年収が高いという現象は珍しくないですけどね。

それでも部長級になれば管理職手当が月10万円を超えるので、ここまで出世したらボーナスを含め年収は1,000万円を超えます。ようやく夢の大台って感じですね。

 

なので、最終的に長級のポストを狙うんだったら、大学に進学してから公務員になることをオススメします。

出世とかに興味がない人でも、自分より仕事のできない人が「大卒」という理由だけで出世してく様子を目の当たりにするのは気持ちのいいものではないですから。

高卒公務員はそのへんのジレンマと戦いながら、自分を納得させる理由を探していくのでしょう。傍から見てると、高卒公務員はあまり気にしてないように見えますが。

高卒と大卒の派閥はない

公務員って出身校が同じ者同士の繋がりがあり、定期的に飲み会を開いたりする学校もあるくらい。高学歴ほど仲間内で集まりたがる習性があります。

とはいえ、ただの集まりがあるくらいで「出世コースに乗るためには〇〇派閥に入らないといけない」みたいなドラマチックな展開はほとんどないです。実際のところ、派閥なんてものは存在しません。

なので、高卒と大卒で壁があるわけもなく、むしろ誰が高卒か大卒かなんて人事課や給与担当くらいしか把握できないので気にする必要はナッシングです。

高卒公務員だろうが仕事ができる人は「〇〇さんは出世しそうだよね。」と言われたり、仕事のしない大卒公務員の評価が低いなんてことは日常茶飯事。

つまり、高卒公務員は出世こそ期待できませんが、周囲の評価を高めることはできるため、承認欲求を満たすことは可能ということです。働くモチベーションを同僚からの評価に繋げると穏やかな公務員生活を送れることでしょう。

高卒公務員は行政の世界に染まりやすい

高卒公務員は悪い意味で世間を知らないです。視野が狭くなりがち。

10代のうちから行政特有の仕事をこなしているうちに、自然とそれが当たり前だと思うようになります。仕事の進め方であったり、何を重要視するとか主に感覚の問題ですね。

しかし、外の世界に目を向けると、務員のやっていることが時として異常な形に見えることが多々あります。10年前と比べて変化のない仕事もあるくらい。

公務員に染まってしまうと、頭が固くなり柔軟な発想が乏しくなるのは間違いありません。その世界しか知らないというのは思考回路が単純になるということですから。

 

その点、大卒公務員は大学4年間という時間を有意義に使えます。もちろん、人によってはダラダラ過ごすだけで時間を無駄にするタイプもいるので全員とは言いませんが。

例えば、アルバイトや論文作成、民間企業へのインターンなどをメジャーなものから、アジア横断やヒッチハイクの旅など、様々な経験と知識を吸収することができるのです。

一見、仕事に関係ないような気がするものでも、事業のアイデアや柔軟な発想に繋がることがあるので馬鹿にできません。自分が経験してきたことは財産になるので、若いうちはドンドン築いていくべきです。

 

このため、高卒公務員も外の世界に目を向ける習慣を身につけることをオススメします。

具体的には、日経新聞を毎日読んだり起業家の本を読んだりと、活字から吸収できるものは場所を選ばないので習慣化しやすいですよ。

意識し続けるだけでも全然違います。公務員として働いていると民間の世界との繋がりが薄くなってしまいますから。

これができれば時代の変化を読み取れる思考が身につくので、施策提案などの業務に活かせるでしょう。AIが進出した未来でも、生き残れる公務員になれるはずです。

 

ここまでで、高卒公務員と大卒公務員の違いを理解できたかと思います。

基本給は変わらないけど、出世は圧倒的に大卒が有利な点がポイントですね。

「別に出世に興味とかないし」と若い頃は思っていても、周りの大卒たちに追い抜かれるのを見ても平然なままでいられる人はなかなかいません。

一生公務員で生きていくつもりなら、大卒公務員になる方が挫折を味わいにくいと個人的には思います。

「頑張れば部長級にまで出世できる!」という道があるのとないのでは、モチベーションが全然違ってきますからね。