公務員の実情

公務員に向かない人の性格と価値観は元県職員の僕が全て持っている

公務員と自分の価値観がマッチングしないと、仕事へのストレスが大きくなります。

どんな仕事でもそうですが、同じ業務内容でも「別に悪くない。」と思える人もいれば、「辛い。しんどい。」と苦労する人もいます。いかに自分と仕事の相性が大事かを物語っています。

僕は民間企業から公務員に転職しましたが、残念ながら性格や価値観が合わずに退職を決意しました。公務員の待遇はかなりいいですが、『公務員に向かない人』にとっては割り切れない場合もあるのです。

この記事では、「公務員に向かない人ってどんなタイプ?」というテーマで、県職員での経験を交えながら解説していきます。僕との類似性が多い人は公務員に向いていないかもしれません。

公務員に向いていなかった僕の性格・価値観

  • 根が真面目すぎる
  • 専門スキルがつかないことへの不安
  • 承認欲求が満たされないストレス
  • 理論武装で仕事をするのがストレス
  • 仲間意識が低い組織にウンザリ

根が真面目すぎる

僕は根っこの部分がクソ真面目で、ダメな部分を見過ごすことができません。気にしなきゃいいと思いつつ、どこかで引っかかってしまうのです。

特に公務員は、民間企業と比べると仕事に対してドライな人が多いです。在籍していれば給与やボーナスがちゃんともらえるので、仕事に熱を入れる人は稀な存在です。

給与に見合った仕事をやらない人もいます。後輩がその尻拭いをしている時におしゃべりに夢中になる先輩職員もよく見かけますね。頑張っている人と頑張らない人で給与に差が出ないのは腹立たしい限りです。

パワハラ・セクラハがうるさい世の中のため上司もきつく注意できないため、サボる公務員が楽して給与を貰って、頑張る公務員に負担が重くのしかかる構図ができています。

僕はこの現実がどうしても割り切れませんでした。何度も「人は人、自分は自分。」と心掛けていたのですが、正直者が馬鹿を見る組織に嫌気がさしたのです。

「税金を貰っている限り真面目に働こう!」とかそういう話ではなく、働かない人でもそこそこの給与を貰っていることが許せないのだと思います。そういう人達と同じ職業だということが嫌で嫌でしょうがなかったです。

専門スキルが身につかないコンプレックス

公務員として長く働いても、人に自慢できるようなスキルは身につきません。特に行政職は何でも屋のゼネラリストになる道しかないです。

もちろん様々な経験を通して身についた社会人の基礎スキルには自信がありますが、公務員の肩書きがなくなった自分を想像すると不安になってしまいます。

確かに公務員は安定した職業です。今後もリストラされる可能性は低いので、現時点で公務員になっている人は問題を起こさなければ定年まで働けると思います。

しかし、こうした安定は、公務員として生きていくことが前提になります。一生しがみつかなければ手にできない安定など、僕にとって安定とは思えません。

肩書きがなくなっても仕事に困らない人になってこそ、真の意味の安定と言えます。立場に甘んじて学ぶことをやめている人に安定などやってきません

公務員になってから、あぐらをかいて成長しない人をたくさん見てきました。僕はそういう公務員の姿勢に疑問を感じていたし、何より自分に誇れるスキルがないことがコンプレックスに感じていたのが退職を考えるキッカケになったのだと思います。

承認欲求が満たされないストレス

僕は、誰かに必要とされることに喜びを感じます。接客やサービス業が好きで、感謝されると無性にやる気が出るタイプです。

義理や人情を重んじるため、一生懸命な人や自分を助けてくれた人にエネルギーを注入したいという思いがあります。人のために頑張ることが好きなんです。

しかし、公務員の仕事は「税金で働いているのだからやって当たり前」と考えられているため、誰かに感謝されることなんて滅多にありません。自分のやっていることが誰の支えになっているのかわからなくなります。

特に県職員だと県民と直接触れ合う機会が少ないため、公務員のためにやる仕事が多いです。公務員の仕事をしていて「嬉しい」という感情が芽生えた瞬間がほとんどありません。

仕事内容だけでなく、感情が動かないことも僕にとってはストレスでしかなかったのです。

理論武装で説得されるのが嫌い

公務員の世界で仕事を進めるためには、関係者を納得させる説明が求められます。

たしかに合理的に考えて答えを導くことは説得力がありますし、税金を財源にしている公務員にとってはこれがベストな選択なのかもしれません。

しかし、人間相手の仕事は理屈だけが正しいとは限りません。環境やこれまでの背景、この先の状況など、数字や前例では見えてこないこともあります。

このことを理解しないで、理論武装して論破することに喜びを感じる公務員もいますが、僕は血の通わない仕事を淡々とやることができませんでした。

ネットで調べた統計データよりも現場の声のほうが貴重だと主張しても、「偏った意見かもしれないだろ。」「根拠になってない。」と理論派に却下されるのがオチ。

公務員になって感情を押し殺しながら生きているのが窮屈でした。組織に自分が作られているような気がして苦しかったです。

仲間意識の低い組織にウンザリ

公務員は人間関係もドライです。先輩が後輩を育てることはせず、それぞれが与えられた仕事を黙々とこなすだけ。

同じ県職員なのに仲間意識が低く、課をまたぐと他人行儀になりサポートしようという気持ちが一切見えてきません。理屈ばかり並べて40代が20代に圧力をかけてきたりなど、本当に人としてガッカリすることこの上ないことも。

僕は仲間が苦しんでいたら無償で助けてたいと考えています。別にカッコつけているわけではなく、自分が苦しいときは誰かに支えてもらいたいからお互い様の意味が強いです。

しかし、上司から「他の課の仕事がこっちに降りかかってきたら困るからやめておけ。」「次に担当する人のことも考えろ。」など言われます。

少しくらい自分が損したり犠牲になってでも、困っている仲間を助けようという感覚をほとんどの公務員は持っていません。

公務員に向かなくても割り切れるなら問題ない

つらつらと僕が公務員として不向きだと感じた理由を書いてきましたが、公務員のメリットに目を向けると待遇面での手厚さは大きいです。

40代になれば年収が一気に増えますし、退職金も現時点で2,000万円以上、土日休みで年休も取りやすい。さらに、ノルマもなく、仕事の質も高いレベルを要求されないのでリストラもない。

控えめに言って、最高な労働環境であることは間違いありません。この待遇面があるからこそ、公務員の離職率がかなり低いのです。

恵まれた環境であるのは明らかなので、たとえ公務員の仕事に対して不満を抱えても、待遇面の恩恵に後ろ髪を引っ張られるなら公務員を続けることはできます。

仕事はつまらないし複雑な人間関係も嫌だけど、他にやりたいこともないし、このまま公務員を続けていくしかないって感じの公務員がほとんどですから。

 

みなさん、割り切って仕事を続けているのです。自分は不向きだと思っていても、待遇を捨てる決断で迷うなら公務員を続けた方がいいと個人的には思います。

特に女性は子育てしやすい制度が充実していますし、組織の配慮があるので復帰後も子供を一番に考えた働き方が実現できます。公務員の福利厚生はハンパないです。

 

僕の場合、公務員の待遇よりも「この仕事を30年以上やるのか…」と考えた時の絶望感が大きいこと、公務員が合わなすぎてストレスにより体調不良が続いたことが退職を決めた理由になります。

周りの人からすると「もったいない」と思うようなことでも、僕からしたら「人生を犠牲にしてまでの良い待遇ではない。」と判断しています。

ズバリ価値観の違いなので、こればかりかは個人個人で捉え方が変わります。このため、議論の余地はありません。

  • 公務員に不向きで辛すぎるから退職した人
  • 公務員に不向きだけど割り切れるから続ける人
  • 公務員に不向きだけど意外と仕事を楽める人

同じ公務員に向いていない人でも結果は異なります。

公務員の仕事は粗を探せばいくらでも見つかりますが、メリットに注目すると「不向きだけど頑張ろう!」と考えが変わるかもしれません。

公務員の向き・不向きは、あくまで参考程度に捉えておくと賢いですよ。