公務員の実情

地方公務員がホワイトかブラックかは職業の相性で全てが決まる

公務員はホワイトカラーの印象が強い職種でしたが、最近では「公務員はブラック企業並み」という声もチラホラ聞こえてきます。

同じ現役公務員でも意見が食い違うことが多々あるので、これから公務員を目指そうとする方にとっては「どっちやねん!」と不安になることでしょう。

僕は民間企業と公務員の両方を経験しているので、客観的な目線で公務員がホワイトなのかブラックなのか書いていきます。

公務員がホワイトと言われる理由

まずは、ホワイト側の意見からいきましょう。

確かに民間企業と比べると表面上のホワイト部分は多いと思います。僕が民間企業で働いていた時よりも待遇自体はいいと感じましたから。

公務員にはノルマという言葉がない

何と言っても、ノルマがないのは大きいです。

最近では民間企業でも「ノルマ、ノルマ」と言われなくなっているようですが、僕が民間企業で働いていた時は上司から売上げについて色々と求められる部分がありました。

しかし、公務員になってからは利益なんて関係ないので、与えられた仕事を淡々とこなせば基本的にはOKです。待っていれば仕事がやってくるので営業とかも必要ないです。

もちろん課長との面談で目標を設定する時もありましたが、目標を達成できなくても怒られはしません。

このため、仕事における精神的なプレッシャーは民間企業よりも少ないのは確実です。ただ、民間企業より公務員の方が鬱で休職する人が多いので、一概に「公務員は気楽だからいいよ!」なんては言えません。

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リストラがない

飲酒運転など犯罪に手を染めない限りは、公務員がリストラ(懲戒免職)されることは滅多にありません。勤務態度があまりにも悪いと減給などの処分はありますが、それでもリストラされるまでには発展しないです。

たとえ仕事が全然できない人であってもクビにすることができないので、一度公務員になってしまえば安定した生活はほぼ約束されたようなもの。嫌なことがあってもしがみついてさえいれば、毎月の給与と年二回のボーナスが振り込まれます。

もちろん市町村や田舎県になると、この先20年後とかに財政難で公務員の立場が危うくなる可能性がゼロではありません。

しかし、民間企業みたいに大規模のリストラを実行するのは現実的ではないので、民間企業よりも安定した職業という通説は今後も続きそうです。

 

また、産休や育休を取得しても復帰後にすぐ昇給するなど、女性の働きやすさはピカイチです。奥さんが公務員である方は、めちゃくちゃ有難いことなんですよ。

たしかに民間企業でも女性が働きやすい職場は増えていますが、待遇がいいのは大企業ばかりで地方の中小企業ではまだまだ整備されていないのが現実です。結婚と同時に退職しなくてはいけないって話も田舎ではよく聞きます。

さらに、精神疾患により休職したとしても4年くらいは給与や傷病手当金が支給されますし、職場復帰後も配慮してもらえるので、公務員という職業は自分の意志で退職しない限り定年まで勤められるとヒシヒシ感じています。

定時退庁できる

配属先によっては、年間通して10時間も残業しないこともあります。暇をこよなく愛する人にとっては天国のような職場でしょう。

忙しい部署もありますが、まだまだ定時退庁できる職場の方が多いと実感しています。県職員であれば出先機関とかが狙い目です。

そして、楽な部署で働く人達は、次の異動先も同じようなところを転々とすることが多いので、健康な日々を過ごしやすいと言えます。

同じ公務員でも、穏やかな雰囲気の職場とピリピリした雰囲気の職場があるので、出世に興味がなければ楽な部署で働けるよう策を練った方がいいかもしれませんね。

仕事自体が楽しくなくても定時退庁できる点をメリットに感じるなら、公務員はかなりオススメの職業と言えます。

公務員がブラックと言われる理由

次にブラック側の意見。

僕は本庁勤務しかしたことがないので、ブラック面もいくらか見てきました。人によっては公務員でもそれなりに不満を抱えながら生きていかなければいけません。

長時間の残業

不夜城という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。

夜になっても煌々と灯りがついている庁舎は国だけの話ではありません。県庁本庁舎にもなると、日付が変わろうがお構いなしです。

全ての公務員が長時間の残業をしているわけではありませんが、優秀な人材であればあるほど長時間の残業から逃れることはできません。

言葉が悪くなりますが、仕事ができない人は定時で帰れて、仕事ができる人が残業する傾向にあるのが公務員の世界なのです。民間企業とはこの辺の価値観が違ってくるでしょう。

残業が月100時間も珍しくなく、中には月200時間を超える猛者も。財政課で3年間も働いていた同期が、異動する頃には一段と老けていた悲しい記憶があります。

サービス残業の嵐

これは自治体によりけり。

月20時間分しか残業代が出ない自治体もあれば、申請した分はキッチリ支給される自治体もあります。僕は田舎の県職員でしたが、どの部署でも残業代はちゃんと出ていましたよ。

市から県職員になった友人に話を聞くと、市は予算が少ないからサービス残業を覚悟した方がいいそうです。政令都市は大丈夫かと思いますが、地方になればなるほど厳しいですね。

また、上司との関係性が悪くなると、時間外勤務申請をしないで結果的にサービス残業になるケースもあります。仕事を増やすくせに「早く帰れ」という上司も普通にいますから注意が必要です。

ただ、これは運の要素も強いので、嫌な上司に当たってしまったら1年は我慢しなくてはいけないかもしれません。そんな時は仕事の効率を上げてさっさと帰ってしまいましょう。

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ネチネチ上司が結構多い

とりわけ行政職の公務員は優しい人が多い反面、ネチネチとした粘着質なタイプも意外と多いです。口がへの字になっている人がマジでいるくらい。

文章の一語一句まで細かくチェックして、少しでも気になる部分があるとこっちの用事はお構いなしにどうでもいい質問が嵐のように飛んできます。

僕は公務員のこういう部分が一番辛く、精神的ストレスを感じるためブラック要素に追加しました。一人でもこういう上司がいると発狂したくなります。

 

これは公務員に限ったことではないですが、上司によって環境がガラリと変わるのはリスクがある働き方です。特に公務員は2~3年で異動するため、毎年のように上司が変わります。

民間企業だとしっかり実績を上げた人が出世して上司になるため、そこまでチンプンカンプンなことはありませんが、公務員はある程度までは誰でも出世できるので、上司の器ではない人とたびたび出会います。

どんな上司でも立てるのがサラリーマンとして生きる上で重要なスキルなのはわかりますが、僕にはどうしても割り切ることができずにモヤモヤした気持ちを抱えてしまいました。

公務員がホワイトかブラックかは働く人次第

公務員という組織こそが僕にとってブラックそのものだったのかもしれません。

結局のところ、公務員の仕事が楽しければサービス残業や長時間勤務といったブラックな部分は割り切れます。時間外になるとイキイキし始める人達もいましたから。

しかし、公務員の仕事自体をブラックに感じてしまえば定時退庁できようが辛いです。楽な仕事をしても気持ちが晴れやかにならない人は公務員に向いていないのかもしれません。

要は勤務状況よりも公務員という仕事との相性次第でブラックかホワイトかの判断になるとうこと。ただ、公務員の仕事も様々あるので、一つの職場だけで判断するのは危険です。

 

このため、「公務員はホワイトだ」という声、「公務員はブラックだ」という声、どちらも間違いではありません。

自分が公務員に適性があると思っていても、いざ働いてみたら全然ダメってこともあります。

分析することも大事ですが、こればかりは働いてみないとわからない部分が多いのが正直なところ。

多くの公務員がホワイトだと認識できることを祈るばかりです。