公務員試験

公務員試験の出題科目と問題数から元県職員が戦略を解説する

どうも、働きながら公務員試験に合格した元県職員のアツシです。

県庁や指定都市など地方上級試験の合格を目指す方は、自分の受験する自治体の試験情報を収集することが極めて重要です。

敵を知らなければ対策しようがないので、面倒ですが必ず行いましょう。

本記事では、地方上級試験(行政職)の出題科目と問題数について解説していきます。

地方上級試験の主な5区分

  • 全国型
  • 関東型
  • 中部・北陸型
  • 東京都Ⅰ類B
  • 特別区Ⅰ類

地方上級は主に全国型、関東型、中部・北陸型の3タイプと東京都・特別区を合わせた計5つの区分に分けることができます。

各区分で科目ごとの出題数が変わってくるので、まずは自分が受験する自治体がどのタイプに属するかを明らかにしましょう。

HPを見ると試験情報を得ることができます。

上記のパターンに属さない独自のシステムを採用している自治体もあるので、その場合もHPなどから情報収集するといいでしょう。

教養科目の出題数(平成29年度データ)

東京都・特別区を除く3区分に関しては、出題数は50問で科目ごとの出題数も大きな差はありません。

ただ、関東型だけ50問から40問を選択するスタイルなので、比較的高得点を取りやすいシステムになっています。

全国型の出題数

科目 出題数
一般知能 文章理解
判断推理
数的推理
資料解釈
社会科学 政治・経済
社会
人文科学 日本史
世界史
地理
自然科学 数学
物理
化学
生物
地学
合計 50問

関東型の出題数

科目 出題数
一般知能 文章理解
判断推理
数的推理
資料解釈
社会科学 政治・経済
社会
人文科学 日本史
世界史
地理
芸術
自然科学 数学
物理
化学
生物
地学
合計 50問中40問選択

中部・北陸型の出題数

科目 出題数
一般知能 文章理解
判断推理
数的推理
資料解釈
社会科学 政治・経済
社会
人文科学 日本史
世界史
地理
芸術
自然科学 数学
物理
化学
生物
地学
合計 50問

東京都Ⅰ類B

科目 出題数
一般知能 文章理解
判断推理
数的推理
資料解釈
社会科学 社会一般
社会事情
人文科学 日本史
世界史
地理
芸術
自然科学 物理
化学
生物
地学
合計 40問

 特別区Ⅰ類

科目 出題数
一般知能 文章理解
判断推理 10
数的推理
資料解釈
社会科学 政治・経済
社会事情
人文科学 日本史
世界史
地理
思想
自然科学 物理
化学
生物
地学
合計 48問中40問選択

教養科目のポイント

一番のポイントは、教養科目の半分以上が一般知能問題という点。

また、必須問題のため、一般知能の対策を怠るとほぼ間違いなく不合格になります。

特に判断推理と数的推理に苦手意識を持っている人が多いため、早めに着手することをオススメします。

この分野は暗記科目と違い、日々の演習により実力をつけるしかありません。

毎日継続して、一つでも多くの問題を解けるようになることが大切です。

なお、教養科目は6割を目指せばいいので、自然科学や人文科学の分野で2~3つくらい捨て科目を作っても大丈夫です。

専門科目の出題数(平成29年度)

専門科目は区分ごと40~55問出題されますが、概ね40問を回答する形になります。

各区分でどの科目の出題数が多いかをしっかり分析することが大事です。

東京都Ⅰ類Bの専門科目は3科目の選択記述式なので、他の試験と併願する時は注意が必要になります。

全国型の出題数

科目 出題数
経済系 経済原論
財政学
経営学
行政系 政治学
行政学
社会政策
国際関係
法律系 憲法
行政法
民法
刑法
労働法
合計 40問

関東型の出題数

科目 出題数
経済系 経済原論 12
経済一般
財政学
経営学
行政系 政治学
行政学
社会政策
国際関係
法律系 憲法
行政法
民法
刑法
労働法
合計 50問中40問選択

中部・北陸型の出題数

科目 出題数
経済系 経済原論
経済一般
財政学
行政系 政治学
行政学
社会政策
社会学
国際関係
法律系 憲法
行政法
民法
刑法
労働法
合計 50問中40問選択

東京都Ⅰ類B

記述試験

経済原論、財政学、政治学、行政学、社会学、憲法、行政法、民法、会計学、経営学

から3問選択。

特別区Ⅰ類の出題数

科目 出題数
経済系 経済原論 10
財政学
経営学
行政系 政治学
行政学
社会学
法律系 憲法
行政法
民法 10
合計 55問中40問選択

専門科目のポイント

専門科目は、経済原論、憲法、行政法、民法の出題数が多いのが特徴。

中でも経済原論は数式が入ってくるため苦手意識を持っている受験生が多く、ここを乗り越えられるかどうかが一つのポイントになります。

また、民法は出題範囲が広く、理解もしにくい分野なので、あまり時間をかけずに基本を固めることが重要です。

まずは、経済原論と民法から着手して、スケジュール全体に余裕を持たせるといいでしょう。

専門科目は7割の正答率が目安になります。

絶対落とせない重要科目

重要科目は基本的に出題数が多い科目になるため、まずは自分が受験する公務員試験の出題傾向を知ることが重要です。

ただ、地方上級試験においては、どの区分でも出題数が多い科目は共通しており、教養試験の文章理解数的推理判断推理、専門試験の経済原論憲法民法行政法の計7科目が重要科目だと言えます。

 

この7科目のうち1科目でも対策を怠ると、他の科目にしわ寄せがくるため、自ら筆記試験を難しくすることになります。

特に文系の受験生にとって、数的推理・判断推理・経済原論は数学的要素があり毛嫌いしやすい科目ですが、ここを逃げてしまうと公務員試験終了のお知らせとなるでしょう。

教養試験の重要科目対策

文章理解に関しては、何も対策しないのにアッサリ高得点を取る人もいますが、万が一ここで半分近く間違えるようでは合格から遠ざかってしまいます。

暗記科目ではないので、毎日継続して自力で問題を解く習慣を身につけることが文章理解の対策になります。

 

文章理解は、日本文・英文・古文に分かれますが、古文は出題数が1問くらいなので、力を入れるべきは日本文と英文問題です。

英語が苦手な人もいるかと思いますが、公務員試験の英文はレベルが高くないので、早めに勉強を始めれば全問正解も難しくはありません。

 

また、数的推理と判断推理も、毎日問題を解くことで基本的な問題パターンを理解することが極めて重要です。

試験勉強を始めた初期から試験前日まで、1日も間を空けずに淡々と自力で答えを導くことでしか克服できないので、同じ問題を理解できるまで何度も解き直すクセを身につけましょう。

 

「数学が苦手だから勉強しても意味がない」というのは誤解で、1問でも多くの回答パターンを体に叩き込めば、合格ラインには到達できるので安心してください。

全部の問題を理解する必要はなく、受験生の正答率が高い基本的な問題さえ落とさなければ十分です。

 

まとめると、教養試験の重要科目対策は、勉強をスタートした日から毎日自力で問題を解くことが大切です。

地道な作業になりますが、コツコツ継続する力が試されていると思いましょう。

なお、試験本番に近い問題が理想的なので、勉強には想定問題ではなく過去問をオススメします。

専門試験の重要科目対策

憲法と行政法については、出題範囲が狭く、同じ問題が表現を変えて何度も出題される傾向があるため、過去問を正文化して問題と答えをセットで暗記すればバッチリです。

法律の知識が一切ない理系の僕でも、この2科目の勉強はかなり楽勝でした。特に憲法は満点を狙えるほど得点源になります。

 

どちらも努力が点数に繋がりやすい科目ですが、裏を返せば絶対に落とすわけにはいきません。

問題をパッと見て「ハイハイこの問題ね」くらいのレベルになるまで、正文化した過去問を何度も繰り返し確認して覚えていきましょう。

 

問題は経済原論(マクロ経済・ミクロ経済)と民法です。

この2科目は出題範囲も広く、理解しづらい分野なので、勉強効率が非常に悪く、満点狙いでいくと地獄を見ます。

基本問題を確実に抑える程度に留め、正答率6割を目標に深入りしないようにしましょう。

 

ただし、試験直前に対策を始めては遅すぎます。満点は狙いませんが、勉強に時間をかけないというわけではありません。

経済原論も民法も、数的処理と同じく勉強開始直後から着手することをオススメします。

暗記だけで対応できない科目を最初に潰しておくことで、時間をかけて理解を進めるのが正しい勉強法です。

 

また、この2科目に関しては、いきなり過去問を正文化してもチンプンカンプンになるだけなので、まずはわかりやすい導入本で基本的な部分の理解に努めることが大切です。

経済原論と民法をどう乗り越えるか、専門科目において合否を分ける重要な局面になります。

全部捨てるのは言語道断ですが、完璧を求めるのも危険であることを頭に入れておきましょう。

優先順位の低い捨て科目

限られた時間の中で勉強する人にとって、現実的に捨て科目を作ることも戦略のうちです。

ただ、捨て科目が多ければ多いほど、他の科目で得点を稼ぐ必要があることは覚えておきましょう。

 

捨て科目を選ぶ際は、スタート時点の自分の知識量と時間対効率の視点で考えます。

無論、いくら苦手であっても先ほど紹介した重要科目から捨て科目を選んではいけません。

出題数が多い科目を捨てれば、既に黄色信号が点灯していると思ってください。

教養試験の捨て科目

教養問題で捨てていいのは、人文科学と自然科学の中から3~4科目です。

候補としては、人文科学からは日本史世界史、自然科学からは数学物理化学地学となります。

 

特に文系の受験生は、物理と化学を一から勉強するのは時間対効率が悪いので、潔く切り捨てた方が賢明だと言えます。

また、日本史と世界史に関しては、できれば捨てない方がいいですが、本当に時間がない場合は仕方がないです。

 

なお、人文科学の地理、自然科学の生物は、問題が易しいので捨ててはいけません。

どちらも少しの勉強で得点源となる科目なので、この2科目だけは勉強することをオススメします。

 

候補としては、文系なら物理・化学・地学理系なら地学・日本史か世界史のどちらか1つになります。

ちなみに僕は理系大出身だったので、数学・物理・化学は得意でした。日本史と世界史もそれなりに対策できたので、教養試験は地学のみ捨て科目として設定しましたね。

専門試験の捨て科目

教養試験よりも配点が高い傾向にある専門試験において、捨て科目を作るのはあまり得策ではありません。

このため、出題数の少ない科目から1~2科目くらいが限度ギリギリです。

 

地方上級試験の候補としては、刑法経営学のみ。

 

どちらも2問程度しか出題されない割に、対策しにくい厄介な分野なので、最初から勉強しなくても問題ありません。

その分、憲法や行政法など重要科目できっちり得点を稼ぐことが条件なので、楽をするために捨てるという考えではなく、勉強配分を重要科目に振り分けるという意識を持ってください。

【まとめ】出題数の多い科目が筆記の鍵を握る

  • 教養科目は文章理解・数的推理・判断推理の出題数が多い
  • 専門科目は経済原論・憲法・行政法・民法の出題数が多い
  • 筆記試験合格のためには出題数の多い科目から勉強を始める

地方上級試験における、各科目の出題数や重要科目について書きました。

出題数の多い科目でいかに得点を稼げるかが、合否を左右する重要な要素になるのは言うまでもありません。

特に数的推理・判断推理・経済原論を逃げ出す受験生は、合格への道が一気に細くなります。

裏を返せば、人が苦手な分野を淡々と勉強できる人が公務員試験では勝てるのです。

コツコツと地味な努力こそが合格に近づく唯一の方法なのを覚えておきましょう。

 

▼当ブログの公務員試験対策をまとめた記事はこちら

https://ame-mizuame.com/test-matome